おばあちゃんと神社
近所の神社で一服してから帰ろうとした。
すると、ベンチに先客がいた。おばあちゃんだ。
一言、「お隣よろしいですか?」と声を掛けると「いいよ」、と。
仕事のことを振り返ったり明日の業務のことを考える時間に充てながらハイボール缶を飲んでいると、隣のおばあちゃんが声を掛けてきた。
「この神社はお祈りする人ばっかりくるねえ、この地域の人達は不幸の集まりかねえ」
はあ?
すげー笑った。そして、なんてことを言うんだ。
たしかにお祈りをする人が多いけれど、それはどの神社でも地域の神様としてお祈りをしているからなんじゃないのかなって考えた。でも、おばあちゃんは「不幸の集まり」っていうから驚いたしウケた。そんな発想あるのか。というか、私もこの地域の住人なんだけど。
おばあちゃんに私も地域の住人なんだけど、って話すと「あんたはお祈りをしていないから不幸じゃないでしょ」って。そうか、神頼みをしている人は不幸であって神頼みをしていない人は不幸では無い。
おばあちゃんの説得力にどうも納得する。